赤石神社祭典山車 下組

 


 もともとは消防1分団2部として山車を運行。日詰ではもっとも早期から山車奉納を慣例化したとされる。現在は一戸の橋中組より人形、花など飾り一式を買い入れ、自前の大八車に飾っている。玉桜と下げ波は自前で添える。橋中組含め他地域ではトラック台車に乗る人形だが、日詰のみは大八車の上で見られる希少さがあり、夜間照明も橋中組に先駆けて備えていた。太鼓は小太鼓6基、大太鼓1基4人打ち、いずれも締め太鼓である。囃子は歩み、早太鼓、まっちゃは3種。平成9年より笛の音曲を新調した。照明は牡丹に常灯電球、松桜にはおのおの彩色蛍光灯を備える。大江山は昭和46年以来の再登場。


下組【源頼光鬼退治/うらしま太郎】
地元富岡鉄工所 例年記念写真と山車記録を撮影

美酒を土産に 童子のうたげ 潜み機を待つ 四天王
山伏すがたを 鎧に替えて 今ぞ決起の 一と太刀を

※盛岡山車における演題総括※


 こんな大きなおっかない赤鬼を退治できるわけがない、と気弱にならず諦めず、頼光はさまざまに工夫と努力を凝らして酒呑童子を退治しました。困難に立ち向かう勇気と強さを、私たちも鬼退治の名場面から学んでいきましょう。

紫波橋通りから国道横断へ

(下組「源頼光鬼退治」の魅力)誰でもわかる面白さ。どんなに遠くから見ても鬼の顔が見えるし、主人公が何をしているかも良くわかる。盛岡山車各地域の作風の中でも、このような「一般性の高さ」は一戸町において特に際立っており、其の新風を吹き込む内陸中部日詰下組の役割を良く果たした作品であった。日詰独特のネオン照明が大変美しく、ピンクとグリーンの光に浮かび上がる武者の姿が実に活き活きと輝いている。兜を深くかぶって険しい表情に見せたのも良いし、狭い舞台で鬼の存在感が増してさらに娯楽的になった。見返しも日本を代表する昔話、子どもたちがこの山車に向けるまなざしが心なしか楽しげで、わくわくしている様子が見て取れた。



兜を深く被ったので 前立てが起き上がり威厳が出た

鬼人倒して 世を糾さんと せまる頼光 大江山
山伏姿で 油断を誘う 酒呑童子の 酒の宴


 4台中飛び抜けて高い人気を得た作品、やはりインパクトがものをいう。朝比奈・碇の新発想振りと、義経の躍動感と、そしてこの作品の言わずもがなの面白さ、子供のころの下組がやっと帰ってきたな と嬉しい私。





パレード折り返し 緑ネオンが冴える

祭り太鼓の とどろと鳴れば  老いも若きも 気がはやる
栄える赤石 良き日の祭り 神に捧げた やま車

※正式な演題名はこちら




最上段の音頭以外は全て、日詰まつりにて実際に歌われた歌詞です

(採取及び創作:山屋 賢一)
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